パラサイト・ギャラクシー

白い髪をした魔女との遭遇以来、私の日々の楽しみに、英語圏のウェブマンガを捜したり読んだりすることが加わりました。
それから二年、あちこちで迷ったり行き倒れたりした甲斐もあり、私はいくつかの変わった漫画に巡りあうことができました。
今回はその一つを紹介したいと思います。

parasite galaxy chapter 1

ハンバーガーに挟まれていたのは、人間の頭とヘビの体を持ったキメラだった!
この奇妙な怪物、自称 異世界から来た魔法少女(Magical Girl)は、へび子(HEBIKO)と名乗り、ハンバーガーの持ち主であるマット青年に、自分の使い魔となり、世界の救済を手伝うよう命じる。
マットは拒否して逃げ出すが、その過程でマフィア(YAKUZA)の取引現場に行き着いてしまい、口封じのために監禁されてしまう。
トウキョウ湾に沈殿する時が迫ったマット。その前に颯爽と現れたのは、愛と正義の魔法少女ヘビ子。
魔法少女殿はマフィアたちを尻尾の刃で切り伏せ、口から吐いた毒で溶かし、幹部である日本刀使いのサムライ(SAMURAI)をも悠々と血の池に沈める。

こうして命を救われたマットでしたが、これは同時に彼の人生を一変してしまったことを意味していた。
マットとへび子、人と蛇、魔法少女と使い魔、二人の行く末は…

行く末は…

……どうなるんでしょう。
それは私にも分かりません。分かるはずがありません。
なにせ連載はここまでしか進んでいないのです!

さて、この漫画”Parasite Galaxy“は一年と少し前から公開されているウェブ漫画です。

あらましを一行でまとめてしまえば、冴えない青年が不思議な少女と出会い、それが切欠となって様々な事件に巻き込まれていくというものになるでしょう。
我ら人間文明が誕生してから幾度となく繰りかえされた美しき様式です!
ただ、その舞台が日本に似た奇妙な近未来国家「ワパン帝国(Imperial Wapan)」であるという点を除けばですが。

parasite galaxy hebiko eatting cake

この作品で最も目立つのは、笑いたいときは笑い、泣きたいときは泣き、食べたいときは食べ、殺したいときは殺すという、
動物や幼児が持っているような素晴らしい倫理と理念を備えたヒロイン、へび子の突飛な振る舞いでしょう。
メイド喫茶のオムライスも卵が無ければ作れないように、彼女がいなければこの物語は成り立ちません。

確かに彼女は可愛らしい(?)のですが、私が本当に注目してほしいのは、端々に描かれる奇妙な日本…、いやワパンの様子です。
これから漫画を読み始める方は、街に漂うコスプレ少女、ロボット、建物を見逃さないでください。
日本に住む我々は、この異様な鏡の写しの日本をどう受け止めるべきなのでしょうか?
この漫画を紹介した本当の理由はここにあるのです。

なにはともあれ、是非ご覧ください。
十ヶ月後でも二年後でも構いません。いやむしろ、遅ければ遅いほど良いでしょう。
ですが、見た目で判断してはいけないこともあるはずです。


○外部リンク
Parasite Galaxy公式サイト
日本時間で(火)(金)更新。


補足:ワパン帝国について
ワパン(Wapan)とは、狂信的なまでに日本に憧れる人間を指す蔑称ワパニーズ(Wapanese)から派生した言葉です。
明確な定義のない俗語ですが、少なくとも漫画の作者は、ワパニーズたちが夢見る理想郷としての日本、現実にはない日本として捉えているようです。
(そういえば、OtherAge:Second Encounterに登場したZeiva帝国も日本のパロディでしたね。)

相当なアニメ好きである原作者が、なぜこんな命名を行ったのか。
その理由を考えながら観察するのも面白いかもしれません。

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