Home

上から下まで

E-depth Angel

2015年5月のある日。

その日は退屈だったので、知り合いのウェブサイトやソーシャルネットワーク・サービスのリンクを手当たり次第に辿っていました。

サイトを10個ほど巡り終えた頃だったでしょうか、少し異質なサイトが目に止まりました。名は「Altabe Studio」。説明文によると、台湾出身米国在住の「Mayshing」という人物と、その友人らが漫画や絵を掲載しているサイトだそうです(*)。

(*)本文を記した後に届いた友人の指摘で、2011年にこのサイトを訪問し、漫画も読んでいたことが判明しました。何故かそのことが記憶から抜け落ちていました。

英語のサイトですが、絵は日本の漫画風。それもやや古風な画風です。興味が出てきたので、一番目立つところに告知が出ていた「E-Depth Angel」という漫画に目を通してみることにしました。

まずは第一話・・・うーん、イマイチ・・・二話目・・・なんだかよく分からない・・・三話目・・・おやっ、案外悪くない・・・五話・・・六話・・・

七話目を読み始める頃には、この漫画のことが少し気に入っていました。

ふとサイトの脇に目をやると、漫画の翻訳者を募集している、といった旨の告知がありました。

翻訳先はどんな言語でも歓迎、金銭的な報酬は無いが、翻訳を100ページ進めるごとに絵を一枚頼む権利を与える・・・(*)。

(*)この権利はまだ一度も行使できていません。

興味がふつふつと沸いてきました。実はその頃、以前から取り組んでいた別の漫画の翻訳(*)で行き詰まっていたので、新たに翻訳するものを増やすのは危険だったのですが、
「いっそのこと、他の翻訳で気を紛らわせれば良い打開策が出るかもしれない」と、半ば捨て鉢になってメールを送ることにしました。

(*)「Carciphona」のことです。

一週間後、諸々の説明事項と共に了承の返事が届きました。ノルマは一ヶ月最低10ページ。完成したページはpsd形式で保存して送れば、後は向こうでAltabe Studioのウェブサイトに公開してくれるとのことです。早速、翻訳に着手することにしました・・・
************************

・・・ということで去年の5月頃から「E-depth Angel」という漫画の翻訳に取り組んでいたのですが、今日になってそのことをこのブログで報告していなかったことに気が付きました。

既に日本語版は第5話まで完成しています。宜しければご覧ください。

私の作成した日本語訳は公式サイトまたはnote(*)で閲覧できます。公式サイトに掲載している日本語版が作者にアップロードしてもらったものなのに対して、noteで閲覧できる日本語版はonigiが作者から許可を得た上で直接アップロードし管理しているものです。

(*)写真、文章、イラスト、漫画、音楽など、様々な創作物を発信できるサイト。

両者の内容は概ね同じですか、異なる点が二つあります。第一に、公式サイト版では現時点で第4話の途中までしか読むことができません。第二に、note版では修正済みの誤訳が公式サイト版には残っています(公式サイト版は作者にアップロードを頼まなければ修正できないので、差し替えに時間がかかるのです)。これから「E-depth Angel」の日本語翻訳版をお読みになる方は、できればnote版をご覧ください。

なお、この記事の前半部分は、noteに投稿した「翻訳漫画「E-Depth Angel」の翻訳版と訳者について」という文章の一部を引用、修正したものです。

翻訳関係の近況

Carciphona日本語訳
先日触れたように、第1巻から3巻(第1話~9話)までを再翻訳しています(*)。既に翻訳自体は粗方終わり、今は校正に取り組んでいます。一人でやっているので、公開にはまだしばらく時間がかかりそうです。

(*)現在、上記のウェブサイトで閲覧できる日本語版の第1巻、第2巻、3巻(*)には夥(おびただ)しい量の誤訳・誤記が存在します。これから「Carciphona」の日本語版を読み始めようとお考えになっている方は、申し訳ないのですが、修正作業が終わるまでお待ちください。

翻訳が一段落したら、次は訳注を作ります。この漫画は吹き出しがとても狭いので、枠に収まるよう意味を削ったり変えたりしなくてはならなかった部分が多々あります。そういった過程で欠損した情報を補うためです。

Sins of a Solar Empire: Rebellionの日本語化Mod再翻訳
気が向いたときにだけ作業を続けています。「もう五年も前のゲームなのに、今になって翻訳をやり直す意味はあるのだろうか」という不安があり、続けるかどうか迷っています。

Immortal Defense
誤訳の修正は牛歩の如くではあるものの進んでいます。ただ、一つ想定していなかった問題が起こりました。

作者であるRinkuheroさんから半年ほど前に聞いた話によると、「Immortal Defense」の制作に使った「Game Maker」というソフトにアップデートがあってソフトの仕様が変わり「Immortal Defense」のファイルが読みこめなくなってしまったそうなのです。作者が「Immortal Defense」を制作したのは2006年。もう10年前も前です(*)。当時の「Game Maker」と今日の「Game Maker」では、もう随分バージョンが違うはずです。互換性問題でも出たのでしょうか。

(*)バージョン1.1やSteam版を開発する際にプログラミング・コードをかなり修正したそうなので、正確には中身まるごと10年前のまま、というわけではありません。

作者は現在、この問題を解決しようと頑張っているようです。解決できなかった場合、誤訳の修正を終えてもゲームには反映させられないかもしれません(*)。そうなったときは・・・仕方が無いので、修正した文章をこのブログに丸ごと掲載しようと思います。

2016年11月07日0時47分追記:この問題は解決できたそうです。

(*)このゲームの文章の大部分は「ImmortalDefense」ディレクトリ内にあるテキストファイルに入っています。例えば、ポイントの台詞は「ImmortalDefense\sdefense」に、説明書の文章は「ImmortalDefense\data\manual」内のファイル群に、記述ファイルがあります。こういった文章なら、ファイルを個別に修正して配布することが可能です。問題はソースコードに直接記述してある文章で、この類の文章は「Game Maker」で「Immortal Defense」のファイルを読みこめない限り編集できません。

Carciphona第4巻 正誤表

これまでの巻と同様、第4巻にも誤訳や誤記が多々あるはずです。発見したものは随時この記事に記載していきます。間違いがあればお知らせください。

○2ページ 1つ目の台詞
誤「この大地から獣人は神の子として生まれた」
正「神の胎たるこの大地から獣人が生まれた」

この箇所の原文は「From her, Beast-humans had awoken as her children, born of the world itself.」。獣人は神から、この世界から生まれたのだ、ということを力説する文です。獣人の崇めている神「ハイレイス」とは、世界そのものが具現化した超人的存在なのだと訳者は認識しています。そのことがはっきりと伝わるよう、世界は神の身体なのだ、ということを強調する文にしました。

○同ページ 2つ目の台詞
誤「我らは地の国の純然たる後継者なのだ」
正「我らはの純然たる子孫なのだ」

原文は「We are the purest descendants of the Mortal Realms.」。「The Mortal Realmsとはこの漫画の舞台である世界の呼称だ。『Descendants』は日本語でいう『子孫』とか『子供』とかに当たる語だ。でも、『世界』が子供を産めるはずがない。ここでは比喩的に、後継者という意味で使っているんだ。』

元の訳文はそんな解釈を元に作ったのですが、これは理解不足でした。獣人の世界観では世界(の神)は獣人を産んだ母だということになっているのですから、ここでは獣人の立場になって率直に「子孫」と訳すのが正解でした。

ただ、「地の国=世界=ハイレイス」という構図を見出すには作中の描写だけでは難しく、かといってそのことを説明するには余白が無かったので、分かりやすく「The Mortal Realms」は「地の国」ではなく「神」として訳すことにしました。

○20ページ 1つ目の台詞
誤「これで目標は達成できたんだろう」
正「時間稼ぎはこれくらいで十分だろう」
正「これで満足か?」

○同ページ 3つ目の台詞
誤「ちょっと! 何か訊きたいことがあったんじゃないの?」
正「あれ? 何か訊きたいことがあったんじゃないの?」

吹き出しの大きさに合わせて字数を減らしました。

○22ページ 2つ目の台詞
誤「寄生された人の子もただ安楽死させているのが現状なんだ」
正「寄生された人の子も見殺しにするしか無いのが現状なんだ

○24ページ 6つ目の台詞
誤「カルシフォンナ」
正「カルシフォナ」

やはり「カルシフォンナ」のほうが正しいように思えてきたので、この修正は無しとします。

○23ページ目 3つ目の台詞
誤「得体の知れぬ術を使い続けてきたというのか」
正「怪しげな術を使い続けてきたというのか」

これは誤訳ではないのですが、吹き出しが小さく古いほうの訳文では窮屈だったので変更しました。

○25ページ
誤「そんな…」
正「違う…」
うっかり26ページと同じ台詞にしてしまっていました。

○51ページ
誤「表面上はね」
正「建前上はね」

○同ページ 5つ目の台詞

誤「そういえば前の大戦の原因を作ったとか…」
正「そういえば前の大戦中酷いことをしたとか…」

○同ページ 7つ目の台詞
誤「確かに開戦のきっかけを作ったのはあの子の母親だが…」
正「その上開戦の発端にも一枚噛んでいる」

○55ページ目 8つ目の台詞
誤「獣人の神が消えた後にあったんだ」
正「獣人の神が力尽きた跡にあったんだ」

「獣人の神」に当たる部分は原文では「the defeated spirit of the book of elements」です。原文では「神god」とは言っていないのですが、良い訳語が浮かばなかったのでこう訳しました。現在、適切な訳語を考えています。

○同ページ 11つ目の台詞

誤「ヒラエスの霊気が宿ってるんじゃないかと思って」
正「あの神の霊が宿ってるんじゃないかな」

吹き出しの余白が足りなかったので、「ハイレイス」とは表記できませんでした。

○61ページ 5つ目の台詞
誤「魂霊を放出した人間は生命力が衰弱し寿命が縮まる 代々の王が少しずつ命を削り霊力を封じてきたそうだが
そんなやり方じゃ雀の涙ほどしか集められないからな」
正「魂霊を放出した人間は生命力が衰弱し寿命が縮まる 他人から少しづつ提供してもらって魔力を蓄えたそうだが そんなやり方で集められる量なんてごく僅かだからな」

この箇所の台詞は、吹き出しが狭すぎて、どちらの文章も原文とはかなり違う意味になっています。

○77ページ目 4つ目の台詞
誤「ただし魂魂以外の霊も吸収できるようだな」
正「ただし魂以外の霊も吸収できるようだな」

○120ページ 5つ目の台詞
誤「ケイタリス教会の天霊祭への招待状だ」
正「カタルシス教会の天霊祭への招待状だ」

誤「メドリーゼンの司教が毎年執り行う祭儀… ケイタリス教会の天霊祭への招待状だ 王侯貴族のみが拝観できる特別な儀式なのだが あいにく私には暇が無くてな」
正「王侯貴族だけが拝観できる特別な祭儀 カタルシス教会の天霊祭への招待状だ メドリーゼンの司教が毎年執り行うのだが あいにく私には参列する暇が無くてな」
内容を分かりやすく整理しました。

Carciphona第4巻公開

先日予告した「Carciphona」の第4巻の日本語翻訳版が閲覧できるようになっていました。

2016年8月26日19時53分追記: 原因は不明ですが、たまに第4巻の6ページから7ページへのリンクが正しく動作しないことがあるようです。そのような現象が起こったときは、画面下のダイアログボックスから手動で7ページ目を選択してください。

今回、既存の訳語をいくつか改めました。変更した訳語は「Carciphona 変更した訳語一覧」に纏めてあるので、第4巻の翻訳版を読み始める前に目を通していただけると幸いです。

ところで、作者のウェブサイトで公開中の第1巻、第2巻、3巻(*)の日本語訳版には夥(おびただ)しい量の誤訳・誤記が存在します。現在、この3巻の翻訳をやり直しているので、これから「Carciphona」の日本語版を読み始めようとお考えになっている方は、申し訳ないのですが、修正作業が終わるまでお待ちください。
(*)第1話~第9話

カテゴリー整理中

最近、ブログの右手側に配置してあるカテゴリーを整理しています。宇宙・地上という分類はあまりにも漠然とし過ぎていて分かりにくいと反省し、これからは一体どんな話題を扱っているブログなのか初めてブログを訪問してくれた人にも分かるよう、各々の作品や開発グループや開発会社ごとにカテゴリを作ることにしました。

しかし、数年前の記事を一通り読み直してみて、夥(おびただ)しい量の文法間違いに恥ずかしくなってしまいました。整理に並行して、できるだけ誤りを修正していこうと思います。

Okashi Studio ウェブサイトが表示不能に

2010年発売のゲーム「Shira Oka:Second Chances」を開発したグループ「Okashi Studio」のウェブサイトが、いつの間にか正しく表示できなくなっていました。長い間アクセスしていなかったので、一体いつこのような状態になったのかは不明です。一方、「Shira Oka」自体のウェブサイトは、二年ほど前から、アクセス自体はできるものの、表示が崩れきってまともに閲覧できない状態になっています・・・

2016年11月09日0時59分追記:「Shira Oka」のウェブサイトもアクセス不能となりました。Okashi Studioが既に活動していないことは確かなようです。

「Shira Oka」は、名作だとは言えない内容でしたが、記憶に強く残っているゲームで、今でもたまに起動しては挿入歌を聴き、ゲームの思い出に浸ることがあります。挿入歌は全部で4曲あるのですが、一番聴くことが多いのは「ひとり言のラブソング」(*)でしょうか。

*作曲:Olivia Chew 歌:Marisa Bonomo 作詞:Sachiko Kotani

〽呼び慣れた名前 もう呼べない わかっていたのに ただ せつない
 出会いも別れも突然だと 人は言うけれど それはなぜ
 強がりの嘘も、照れ笑いも 今になってみれば ただ いとしい
 戻らない昨日、見えない明日 それでも消えないこの想い

たった五年しか経っていないのに、コンピューターゲーム業界も様変わりしたものです。

○余談
「Okashi Studio」は消滅しましたが、「Shira Oka」のキャラクターデザイン、立ち絵、アニメーションを担当したAmy Caves氏は現在でも精力的に活動なさっています。なんだか嬉しく思ったので紹介しました。

ウェブ漫画紹介 「連星」

○連星

地球から遠く離れたどこかにある、恒星が三つもある不思議な恒星系で事故が起こりました。乗組員一人を乗せた小型の作業船が遭難してしまったのです。

乗組員は生還する方法を見つけようと必死にもがきますが、良い策は見つからず、焦る気持ちばかりが募ります。

ふと気がつくと、目の前に自分に瓜二つの人間が現われていました。乗組員はそのもう一人の自分を幻だと決めつけて、作業に集中しようとしますが、努力とは裏腹に状況はどんどん悪化していきます。そして事態が悪化するにつれ、当初は一人だけだったもう一人の自分は二人、三人と次々に増えて行き、ついには船内が自分で一杯になってしまいます・・・

○本題
上記したのは、匙田洋平という方が開設している「Spoon manga exhibition」というウェブサイトで閲覧できる「連星」という短編漫画の冒頭部分のあらすじです。

2016年8月13日時点で、このウェブサイトには匙田さんの漫画が合計9作載っています。それうち8作は短編で、残りの1作は現在進行中の「夜のロボット」という不思議な長編漫画です。

との漫画も面白いのですが、短編漫画の中で一番気に入っているのは、このSF漫画「連星」です。

SFだから・・・というのも理由の一つですが、それだけではありません。ただ、その他の理由を述べるにはネタ晴らしをしなければならないので、本記事ではそこまで深入りしないでおきます。

この漫画のことを知ったのは去年の十月頃だったと記憶していますが、今でもたまに読みたくなります。

Home

検索
フィード
メタ情報

Return to page top